† Nocturne †

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赤い水

バスタブに、水か湯が張られている。
湯気が無いところを見ると水なのだろうか… でも肌に触れても、不思議と冷たさは感じない。
何で自分はこんなところに居るのだろう。

おかしい。俺は今何処に居るんだ?

其の小さな水面に浮かぶのは俺自身の身体。
俯せに成っては居たが、苦しくは無かった。

此処は何処だ。
何故俺は、俯せに浮かぶ「俺の身体」を見て居るのだ。

恐らくは見下ろしていたのは俺の「意識」、きっと身体は抜け殻なのだろう。
ならば今、苦しく無いのも納得が行く。
そして其の2つが1つに重なった瞬間、俯せに成って居たからか… 眼に入ったのは水面下。揺れる水の影…

だけど動く事も侭成らない。
俺の身体は今だ水の上に、俯せに浮いた侭だ。
意識だけはハッキリして居るのに身体が云う事を聞こうとしない。
此の侭だと窒息してしまう… そんな事を思って居た最中。


自分が浮かぶバスタブの水が全て、一瞬にして赤色に変わった。

あぁ…、あれは水では無くて、俺の「血」だったのか…
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posted by duke 04:44comments(0)trackbacks(0)





きっと

愛してる。

軽い気持では云えない言葉。
「好きだよ」なら云えるけど、「愛してる」はきっと無理。
何となく、自分の中で感じる言葉の重みが違うから。

とても短い言葉だけど。
相手の心に響かせるには、其のくらいが丁度良い。



俺だけを見て。
そしてもっと好きに成らせて。
そうしたら、何時か貴女に云いましょう。

此の胸に有る大事な、愛の言葉を。
  俺自身、実は「愛してる」って云われるの苦手だったりする。
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posted by duke 11:24comments(0)trackbacks(0)





ぐらつく。

夜中に1人 誰とも喋らずに

静かな暗い部屋の中に居たら

何だか とても悲しく成って

意味も無く泣けて来る


そう成ると

聞こえる音も聞こえない


全てを遮断したく成る

自分と云う存在さえも

消し去りたく成る



真夜中にだけ起る 感情



頬を濡らした侭

私は 朝を迎えるのだ
posted by duke 02:55comments(0)trackbacks(0)





剣の命

剣を握っても前の半分程度の力しか込められないだろうと聞かされた。
腹を抉られた、あの傷が原因らしい… 深く脇を貫いた光。
思えば当然か、あれだけ凄い怪我をして居乍ら未だ生き延びて居る。
其の事を俺に告げた医師の表情は暗く、険しいものだった…


「…では、何かあったらお呼びください」
其れは見慣れぬ看護士だった。
元々病院に世話に成る事は無かったから、誰が居るのかは知らなかったが。
此処へ運ばれて来てからと云うもの、俺は喋るのを最小限に留めていた。
世話をする看護士から見れば「なんて無愛想な患者だろう」と思ったに違い無い。
眼が覚めてから段々と把握して来た現状況… 冷静乍ら半ば混乱にも似た感情に襲われていた。
20日… 今日は面会の許可が降りる。
面会時間はもうすぐ… 知合い達が此の病室にもやって来るだろう。
先程迄其処に居た看護士の姿はもう無い… 今日の分の点滴も先程終えたばかりの身体を起し、床へそっと足を下ろせば男は静かに扉へと歩いた。

部屋は個室と成っていた。
其れ程広いと云うものでは無かったが、人1人が休むには丁度良い空間だった。
先日迄面会謝絶の札が掛けられていたのだろう、其の扉の内側をそっと指先が撫でる。
暫し焦点の合わぬ眸の侭で考えた後、…ゆるり降りる男の手はドアノブへと落ち、其の扉に錠を掛けた。
「ガチャン‥」

今は何も考えたく無い。

目許が微かに歪んだ。
男は廃墟から戻って、此処へ来てからずっと考え通しだった。
混乱した頭で考えても答え等見出せないのは百も承知だったが、考えないと逆に恐怖に脅かされるのだ。

身体の中心部から激しい痛みが走る。
腹に第二の心臓を飼って居るかの様な脈打ち。
…包帯の上から押え付けた傷。




其れから数時間後、扉を叩く音が聞こえた。次いで知合い達の声。
男は其れに答えない… ベッドの上から音と声を聞くだけ。
「あぁ、来たのか」と声の無い返事を。
放っておけばユニルかリィンの病室へ行くだろう、ユニルには外出許可が降りたと聞いた、もし居なくても未だリィンが入院している筈。

幾度かノブを回す音が聞こえたが鍵は先程掛けた侭だ、扉は開かない。
すまないとは思う、…だが今会って普通に話せる自信が其の時の俺には無かったのだ。
其の賑やかな声が遠ざかった数分後、もう1つ扉を叩く音が聞こえた。
応答が無いと知れば小さく、もう1度。
3度目のノックは無かった、其の代わりに外側から錠を外される音。

「お前が鍵なんて珍しいな」

顔を覗かせたのは眼鏡を掛けた医師。
「すまんな、何か折角客が来ても喋れそうに無いんで居留守使わせて貰ってるよ」
力の無い苦笑いを浮かべてそう返せば、気を利かせたのか、ロズは自分の身体を病室内に滑り込ませると今一度内側から扉に錠を掛けた。

「ガチャン」
先程と、同じ音。
「具合はどうだ?動いたりしてないだろうな」
笑い乍ら近付いて来る。

「動けても此の病室内が今の俺には精一杯だよ」
先程、其の扉に鍵を掛けるのも大変だったと笑い乍ら返した。
男は布団の上で手の平の開閉をしている、ゆっくりと… 見た目は普通と変わらないだろうが、きっと物を掴めば以前との違いは明らかだろう。

「なぁ、ソル…」
其の様子を見兼ねたか、医者がそっと話を切り出した。
空欄を残した、書かなければ成らないカルテを脇に持ち直し…

「お前さ、魔法治療受けてみないか――…?」




 …希望の光が少しだけ見えた日の話。
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posted by duke 22:22comments(0)trackbacks(0)





存在 〜彼の者へ〜

自分の好きにすれば良い、ずっと同じ目線で見ている必要は無い。
其れで少しでも苦しみが取り除けるのならば。
少し違う角度からの見方を勧めてやろう。

自分で答えが出せないのなら、周りの言葉を聞き入れるのも良い。
きっと、相手によっては色んな意見を取込む事が出来るだろう。
だけど結局、最後に決断を下すのは自分自身なのだ。
其の時に成ってしまえば、他人の意見等無に等しい。

例え、今迄其処に有った存在が消えてしまったとしても、
其の傍でお前を待ってる奴は必ず居るから。
又何処かで思いつめる様な事が有ったなら、再び戻って来ると良い。
そんなに簡単に断切れる間柄でも無いだろう?おかしな心配は要らない。
そして最終的に下した判断を、怒る人間も居ないだろう。
君が考えて考え抜いて出したものだ、そんな権利を持つ者等居る筈が無い。



動け。




心が壊れてしまわないうちに。

後悔と云う闇に飲まてしまう前に。
posted by duke 08:50comments(0)trackbacks(0)